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米長官“対話の条件”は「挑発行為の停止」

2017年12月16日 11:55

国連の安全保障理事会は15日、北朝鮮の核・ミサイル開発を協議する外相級会合を開いた。アメリカのティラーソン国務長官はこの中で、「対話の条件」として「挑発行為の停止」を挙げた。

会合でティラーソン長官は、「北朝鮮が非核化するまでは圧力戦略を続ける」と指摘した上で、安保理の制裁決議を確実に実行するよう求めた。さらに、日本の河野外相も「最大限圧力を強める」と述べ、日米でそろって「圧力強化」を各国に呼びかけた。

一方、ティラーソン長官は、対話の条件として挑発行為の停止を挙げた。今週、「前提条件なしの対話」を主張していたが、トーンダウンした形。

アメリカ・ティラーソン長官「対話を始める前に北朝鮮は挑発行為を一定期間停止しなくてはいけない。意思疎通のチャンネルも開き続けていく」

安保理には異例の形で北朝鮮の国連大使も出席し、同じテーブルについた。

チャ・ソンナム北朝鮮大使「世界には核大国が複数あるが、アメリカのように核兵器を武器に別の国に対して公に脅迫する国は他にはない」

アメリカを強く批判した北朝鮮のチャ大使は、会合の終了後制裁の解除が対話の条件だと強調した。

チャ・ソンナム大使「国連とアメリカ独自の制裁を受けていたら、対話の場に出るわけにはいかない」

国際社会で対話を模索する動きが出てくる一方で、安保理で北朝鮮包囲網を強めようとする日米との溝が改めて鮮明になった形。