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動き出した北の木造船、乗組員がロープ切断

2017年12月8日 16:44
動き出した北の木造船、乗組員がロープ切断

 海上保安庁によると、午後3時25分ごろ、北海道の函館港の沖に停泊していた北朝鮮の木造船のエンジンが起動し、木造船の意思で動いた模様。

 木造船は巡視船とロープでつながれていたが、北朝鮮の木造船の乗組員がこのロープを切断したという。午後4時すぎ現在、海上保安庁の巡視船や警備艇などが対応にあたっているという。

 北朝鮮の木造船の状態について、乗組員はエンジンは動くが動力をスクリューに伝える設備の一部が損傷していると話しているという。また、船内に水がにじみ出る状態で、乗組員が手で排水しているという。修理も困難な状態で、船としての航海に支障があるとみられている。

 海保はマイクで、「舵(かじ)が壊れて危険なので止まりなさい」と呼びかけている。この木造船は10人が乗船し、松前小島にいったん上陸するなどしていて、海上保安本部が函館港の沖に停泊させ、立ち入り検査を実施していた。木造船には10人が乗っていたが、このうち1人は体調不良を訴え、病院に収容されている。