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長距離巡航ミサイル導入へ 経費計上の方針

2017年12月8日 22:22
長距離巡航ミサイル導入へ 経費計上の方針

 防衛省は、北朝鮮が射程に入り、戦闘機に搭載する長距離巡航ミサイルを初めて導入するための経費を来年度予算案に計上する方針を発表した。

 小野寺防衛相「我が国を有効に防衛するため相手の脅威圏外から対処できるスタンドオフミサイルとして、F35Aに搭載するJSM等を導入する」

 新たに導入するのは、最大射程がおよそ500キロのノルウェー製の「JSM(ジョイント・ストライク・ミサイル)」と、最大射程がおよそ900キロのアメリカ製の「JASSM」と「LRASM」。

 防衛省は、来年度予算案にJSMの取得費用や、JASSMやLRASMを搭載できるよう戦闘機を改修するための調査費用として合わせて計22億円を計上する方針。

 いずれのミサイルも日本海の上空から北朝鮮内陸部に届くため、政府関係者は「敵基地攻撃能力の保有に踏み出した」と話しているが、防衛省は「あくまでも防衛のためであり、敵基地攻撃を目的に導入するものではない」と説明している。

 また政府は、ミサイル防衛体制の強化を急ぐため、地上配備型イージスシステム「イージス・アショア」などを導入するための予算を、来年度予算案から今年度補正予算案に前倒しして計上する方針を固めた。