×

内戦続くイエメン サレハ前大統領を殺害

2017年12月5日 7:03

 中東・イエメンで独裁を30年以上続けたサレハ前大統領が殺害された。イエメンで内戦を続けるイスラム教シーア派系の武装組織「フーシ派」が殺害したと主張している。

 サレハ前大統領はかつて30年以上にわたり、イエメンで独裁体制を敷いてきたが、中東諸国で民主化を求めたいわゆる「アラブの春」で2012年、退陣に追い込まれていた。

 イエメンの武装組織「フーシ派」系のメディアは4日、「裏切り者のリーダーを殺害した」として、サレハ前大統領の殺害を主張。前大統領の政党も、殺害されたことを認めた。SNS上にはサレハ氏の遺体とみられる映像が公開され、歓声があがる様子が映されていた。

 ロイター通信によると、フーシ派はサレハ氏の自宅を爆破。本人が乗った車をロケット弾を使って止め、射殺したという。

 イエメンの内戦では、「フーシ派」とハディ大統領側の間で戦闘が続き、サレハ氏は「フーシ派」と連携していた。しかし、今月に入り、サレハ氏がハディ大統領側を支援するサウジアラビアなどとの関係改善を呼びかけたため、フーシ派がサレハ氏を「裏切りだ」などと非難していた。