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秋篠宮さまお誕生日 会見全文(3/4)

2017年11月30日 5:03

 殿下 (記者に質問を確認されて)次は。

 記者 次は悠仁さまのことですけれど、どのような経験や成長をしてほしいかとお考えでしょうか。

 殿下 (妃殿下の方を向かれて)私から言いましょうか。

 妃殿下 (殿下を振り向かれて、考えながら)どちらでも。

 殿下 (妃殿下をご覧になって)どうぞ。

 妃殿下 長男の悠仁は今年の春から5年生になりました。まず始めに、5年生の様子についてお話をしたいと思います。学校の様子ですが、5年生の授業では、家庭科が新しく加わりました。授業の学びや裁縫、調理実習なども、共に楽しんでいるようです。また、同じように5年生は、委員会が始まり、飼育・栽培委員の活動、それから運動会の準備や片付けなど、高学年の一人として自分の役割を考えながら取り組んでいるようです。先月は授業参観があり、音楽の授業の様子をお伝えします。子どもたちが音楽会に向けて、合唱や合奏の練習を熱心におこなっていました。長男が担当する楽器はトーンチャイムと呼ばれているもので、(少し間をあけてお考えになって、記者にお尋ねになる)ご存じでしょうか。細長い楽器を手に持って、その楽器を前に出しながら音を鳴らしていくものですが、その楽器を担当している仲間たちと一緒にその音色を聴き合いながら、音楽を創り出していまして、その練習風景を見ることができました。
   家での様子ですが、小さいときからおこなっている野菜作りや昆虫の飼育などを今も続けています。「どうしてこうなるのかな」、「こうしたらいいかな」など考えながら、取り組んでいることがよく見られ、「こう工夫するといいかな」と言葉にしたり、また良く知っている人に話を聞いたり、また調べたり、そうした経験を重ねながら育て方やコツが分かってきているようです。今年の夏は特にトンボの生態についてもっと知りたいと、ここの近くの大きな池に同じ時間帯に出かけられるときに行って飛んでいるトンボの種類を記録していました。今年の夏に家族で滋賀県の琵琶湖周辺や、また小笠原諸島にも旅行しました。(殿下を振り向かれてお尋ねになって)そのときは、私たち・・・。

 殿下 (妃殿下にお答えになって)私は・・・。

 妃殿下 (宮様は)お仕事がおありでいらっしゃったので私と悠仁の二人だけでしたが、これは旅行のとき、感じることですが、訪れた地域の方々との温かいふれ合いがあったり、また、暮らしや文化にふれたり、また、おいしい郷土料理を頂いたり、そのようなことが休みの良い思い出になっています。
こうした経験は長男の成長にいろいろな形でつながっているように思います。これからも長男が興味を持っていることを更に深めたり、また、新しい課題に取り組んだり、感謝の気持ちを忘れず、人との関わりの中で活動の幅を広げてほしいと思っています。それから、ときには立ち止まって自分を見つめ、自分の良さを伸ばしてほしいと思っています。

 殿下 あの少し重複するかもしれませんけれども、私は長男にはできるだけ日本の様々な地域に自分で行ってみて、それでその土地土地の文化であったりとか、生活の習慣であったりとか、そういうものを実際に見て、そしてその土地の人から話を聞いて、理解を深めてもらいたいなと思っています。私自身が割と若い頃というか高校生ぐらいからですね、いろいろと各地を回る機会を得ることができ、そのことが何かのときに、何かのときというのは何かの仕事のときに役に立っているということを経験していますので、やはり是非、日本の中にある様々な文化を感じてほしいと思います。もちろん機会があれば海外にも行って、そこからまた日本を見るということも大事だと思いますし、日本との違いであったり、また、非常に近い、似ているところであったり、そういう機会も持つことができればいいのではないかと思っております。

 記者 進学先についても。

 殿下 進学先を具体的にここに行きますということは申せませんけれども、本人の特性であったりとか、いろいろなことを考慮しながら、また本人とも相談しながら、決めていくことになると思います。

 妃殿下 (殿下を振り向かれて、うなずかれながら)これから決めていくことに・・・。

 殿下 (妃殿下とうなずかれて)これからですね。

 妃殿下 長男は高学年になり、大事な時期を迎えていると思います。このような中で子どもと保護者と一緒に、学校で進路について話を聞く機会もありました。これからも、長男自身そして私たちも、進学先を含めた進路について丁寧に向き合って、長男が培ってきたものを大事にして、更に考えを深めてまいりたいと思っております。