北ミサイル“米国に届くという強いけん制”
北朝鮮は29日未明、ICBM(=大陸間弾道ミサイル)を発射した。高度は過去最高の4000キロを超え、日本海に落下したとみられる。
アメリカ本土に届く可能性もある過去最大級のICBMの発射に、政府の緊張感は高まっている。
日本政府によると、ミサイルは午前3時すぎ、北朝鮮の西岸から発射された。通常より高い高度に打ち上げるロフテッド軌道で発射され、高度は4000キロを大きく超えたという。そして53分間飛しょうし、青森県の西約250キロの日本海に落下したものとみられる。
小野寺防衛相は「到達高度を考えれば、かなりの能力をもったICBMと考えられる」と話している。
河野外相は参議院予算委員会で、北朝鮮がミサイル開発を自制する気がないことがわかったと断言した。
河野外相「この2か月余り、北朝鮮は、ミサイル発射の準備を着々と進めていた。つまり北朝鮮は自制をする意思がないということが明らかになったと思います」
防衛省幹部は、「発射技術は非常に高まっている。普通に撃てばアメリカに届くという強いけん制だ」と警戒感をあらわにしている。
安倍首相は「国際社会と連携し圧力を最大限高める」と強調したが、北朝鮮の暴走を止められるのか手探りの対応が続いている。