国際社会による制裁が強まる中、北朝鮮の金正恩委員長がナマズの養殖場を視察した。

　朝鮮中央テレビは２８日、金委員長がナマズの養殖場を視察する様子を写真付きで伝えた。この養殖場は先月完成したばかりで、近くの火力発電所から排出される温水を利用し、年間１２００トンのナマズを養殖できるとしている。金委員長は、「ナマズを受け取って喜ぶ人民の姿を思うと心が弾む」と述べ、職員たちを激励したという。

　このところ、北朝鮮メディアは金委員長が各地の工場を視察する様子を相次いで伝えていて、国際社会による制裁が強まる中、国民生活を重視する姿勢を強調する狙いがあるとみられる。北朝鮮は２か月以上にわたり軍事的挑発に出ていないが、日米韓３か国は警戒と監視を続けている。