ニューヨーク支局 ニュース発信の舞台裏は
海外で起きたテロ事件から政治や経済などさまざまなニュースを日本にいち早く伝えるニューヨーク支局。その取材の舞台裏を紹介する。
■NNN・ニューヨーク支局とは
ニューヨーク・マンハッタン。その中心、5番街にオフィスを構えるのが、NNN・ニューヨーク支局だ。記者3人、カメラマン2人と現地プロデューサーが一丸となって日々、ニュースを伝えている。
テロ事件から北朝鮮問題などへの対応を協議する国連の安全保障理事会。そしてウォール街にあるニューヨーク証券取引所からは世界経済の動き。さらにカルチャーやスポーツまで幅広いジャンルのニュースを日々伝えている。
■取材は北米だけではなく、南米、中米も
また、取材範囲は北米だけにとどまらない。ブラジルなど南米、そしてキューバなど中米も取材エリアだ。これだけ広い地域のニュースをどのように迅速に正確に伝えているのか。その鍵を握る1つがアメリカの4大ネットワークの1つ「NBCテレビ」との協力関係だ。
NBC News・ディビッド・ベルディ上級副社長「我々の全米190の系列局の映像素材に日本テレビはアクセスすることができます」
NBCとの連携でどこよりも早くアメリカの映像・情報を日本に伝えることを実現している。一方、日本のニュース映像についても日本テレビからNBC側に提供している。
ディビッド上級副社長「NBCが全世界に取材展開をすることは不可能で、日本テレビによる取材にも依存しています」「このパートナーシップなしでは、お互いの視聴者に正しく貢献することができないでしょう」
さらに日本テレビで放送したニュースの英語版をつくり、NBCを通してインターネット配信も行っている。
■日本人が寄贈した「平和の鐘」
さて、ニューヨーク支局がカバーする1つ、国連本部。敷地内には、ある日本人が寄贈したものが置かれている。
NNN記者「こちらに置かれているのが『平和の鐘』です。横には『世界絶対平和万歳』と書かれています」
この「平和の鐘」は、日本が国連に加盟する前の1954年、1人の日本人が「国、宗教の違いを超えた平和の世界の実現」を願って60を超える国のコインを溶かして鐘を造り寄贈したものだ。
日本国連代表部・岸守一参事官「日本の平和への思いを、この鐘を通して世界に伝わればと思います」
■そのニュースが日本社会にどんな影響を与えるのか
一方、国連を舞台にした各国の交渉など海外からのニュースには、時に日本の視聴者にとって少し距離を感じるものもある。
NNN記者「ニュースを伝えるときに大事にしているのは、たとえ海外で起きていても、そのニュースが日本社会にどんな影響を与えるのか、視聴者の生活にどんな変化をもたらすのかという視点です。そのことを意識する事で海外ニュースをより身近に感じてもらえるよう心がけています」
ニューヨーク支局はアメリカと日本を結ぶ拠点となり、いち早くわかりやすくニュースを伝えていく。