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安倍首相会見 北への圧力強化を改めて訴え

2017年11月15日 1:34

 ASEAN(=東南アジア諸国連合)の首脳会議などに出席した安倍首相は15日、帰国の途につく。会見では「北朝鮮に対する圧力の必要性について多くの首脳から支持を得た」と成果を強調した。

 各国首脳との会談の最大のテーマは北朝鮮包囲網の強化だった。安倍首相はベトナムとフィリピンで15の国と地域の首脳と個別に会談し、圧力強化の必要性を訴えた。

 また、もう一つ成果として強調するのが日中関係の改善。中国の習近平国家主席が政権2期目の基盤を固めたことなどを背景に歩み寄りを見せる中、習主席と李克強首相と連続会談。幅広い経済協力を確認したほか、日中韓サミットの早期開催でも一致した。

 安倍首相は「ハイレベルの往来など交流を深めることで日中関係を新たな段階へと押し上げていく」と述べた。しかし、中国が強引な海洋進出を続ける南シナ海問題については焦点化を避けた。北朝鮮対応での結束を優先した形。

 アメリカと足並みをそろえながら、北朝鮮包囲網に必要不可欠な中国の協力をどこまで引き出せるのか。安倍外交の真価が問われるのはまさにこれから。