×

過去にこんな“世界初”インタービーとは?

2017年11月14日 14:31
過去にこんな“世界初”インタービーとは?

 15日から千葉県の幕張メッセで3日間開催される放送のプロのための最新製品の展示会「Inter BEE(インタービー)」。どんな展示会なのか。過去にはこんな“世界初”が発表されたこともある。

 「Inter BEE」では、国家的プロジェクトになるようなすごい技術が発表されたことがある。例えば42年前の第11回(1975年)に特別展として併設した『これからの放送-テレビ多重放送』の公開実験だ。

 音声多重放送とは、今では当たり前となった技術。左右のスピーカーから違う音が出る「ステレオ放送」や、ひとつの番組を2つの音声で放送する「2か国語放送」などの技術のこと。発表から3年後の1978年7月、日本テレビで試験放送が行われた。

 会場には、安倍首相の父・安倍晋太郎内閣官房長官(当時)や福田赳夫首相(当時)までもが見学。まさに国家プロジェクトとでもいうべき新技術の幕開けだった。世界で初めて音声多重放送に成功した瞬間だった。

 さらに2か月後の1978年9月、この音声多重放送特番では、左右別々の音声が流れているのが視聴者にわかるよう画面表示にも工夫が施された。また当時の郵政相と日本テレビ社長が直々に出演し、音声多重放送がスタートしたことを大々的にアピールした。当時の見学者からは「面白いですね!」「日本語聞きながら英語を聞けるということで勉強になりますね」という声が聞かれた。

 ちなみに音声多重放送を体感するためには専用の受信機が必要だった。値段は大卒初任給が9万4000円の時代に、4万3000円と大変高価なものだった。

 それから約40年、今年の「Inter BEE」でも数年後の国家的プロジェクトが発表されるかもしれない。


【the SOCIAL todayより】