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法人減税“段階的”報道受けダウ85ドル安

2017年10月31日 7:27

 30日のアメリカ・ニューヨーク株式市場は法人税減税が段階的になるとの報道を受け、税制改革の景気刺激効果が弱まるとの見方が出たことで売りが広がった。ダウ平均株価は85ドルあまり値を下げた。

 30日のニューヨーク株式市場ダウ平均株価は、前週終値から85ドル45セント値を下げ2万3348ドル74セントで取引を終えた。ハイテク株が中心のナスダック総合指数も2.30ポイント下げて6698.96で取引を終えている。

 トランプ政権が進めている35%から20%への法人税の減税について一部メディアが「段階的な引き下げの導入が検討されている」と報じた。これを受け、税制改革による景気刺激効果が弱まるとの見方が出て、内需型の企業を中心に売りが広がった。

 また、いわゆる「ロシア疑惑」で大統領選のトランプ陣営の元幹部らが起訴されたことで政権の支持率低下につながり、改革が進みにくくなる可能性も意識された。

 一方で企業の業績期待は根強く、今週、決算を発表するアップルやフェイスブックは買われる場面もあった。市場関係者は「株価は高値で推移しているため、利益確定の売りも出やすい局面になっている」と話している。