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日米FTA 今回の初訪日では“進展なし”

2017年10月28日 14:33

 アメリカのトランプ大統領が来月、初めて日本を訪問するのを前に、佐々江駐米大使が27日、会見。アメリカが意欲を示している日米のFTA(=自由貿易協定)について、今回の訪日で進展はないとの認識を示した。

 トランプ政権は貿易政策に関して、多国間の枠組みではなくアメリカの要求が通りやすい二国間でのFTAを重視している。トランプ大統領の訪日の際にも日米FTAの扱いが焦点の1つとなっているが、佐々江駐米大使は「当面はアメリカもすぐさまFTAをやるような情勢にない」と述べ、今回、進展はないとの認識を示した。理由については、アメリカが現在、NAFTA(=北米自由貿易協定)や韓国とのFTAの再交渉を進めていて、「忙しい」からと指摘した。

 一方、佐々江大使は北朝鮮対応が日米首脳会談の最大の課題だとして、「日米の安全保障協力をさらにステップアップしていく方向性が示される」との見通しを示した。