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“別格の指導者”習氏の理念、毛思想に並ぶ

2017年10月24日 19:12

 24日に閉幕した中国共産党大会で習近平国家主席の指導理念が、建国の父・毛沢東氏と同様に、個人の名前をつけて党規約に盛り込まれた。別格の指導者と位置づける狙いがあるとみられる。

 習主席は今回、指導理念を通して前2代の胡錦濤氏や江沢民氏より格上だということを見せつけた。

 習主席の指導理念の名称は「習近平」の名前に加え、理論よりも格上とされる「思想」という言葉で表現されている。この2つが入っているのは毛沢東思想だけで、毛沢東氏に並ぶ権威を印象づける狙いがあるとみられる。

 このほか、党規約には経済構想「一帯一路」や「反腐敗闘争」の推進など習政権の一連の看板政策が軒並み盛り込まれた。党規約は習近平カラーに染まった形で、閉幕の演説で全党員に党規約に従うよう求めた。

 注目される最高指導部の人事。習主席の権力固めの総仕上げといえる最高指導部人事の顔ぶれはふたをあけるまでわからないが、香港メディアなどは、習主席と李克強氏以外の5人に側近の栗戦書氏や趙楽際氏らが入る一方で、ポスト習世代と言われ注目された陳敏爾氏や胡春華氏は外れると伝えている。そうなれば、後継者が見えない異例の人事となる。

 注目の人事は日本時間25日午後1時前に発表される。