×

野党再編の動き 今後はどうなる?

2017年10月24日 18:06
野党再編の動き 今後はどうなる?

 衆院選で大勝した与党に対抗するための野党の動きが注目されている。失速した希望の党と野党第一党となった立憲民主党は、どう対応しようとしているのか。

 ここに来て野党の態勢が固まるのにしばらく時間が掛かる情勢になってきた。その理由は2つある。

 1つは、野党結集の軸となるとみられた立憲民主党が選挙後早々の野党再編に否定的なこと。

 もう1つは政府・与党がこの秋に臨時国会を開かない方向だという。そうなると本格論戦は年明けということになり時間的な余裕ができる。そのため、基本的には選挙で戦った枠組みのまま当面様子を見る状況。

 無所属の議員については1人では活動が制限されるため、岡田元外相を中心に国会の中で15人程度の会派を作る方向。

 また無所属の山尾志桜里議員は、理念の近い立憲民主党に加わる方向で調整している。

 一方、希望の党は混乱が予想される。

 小池代表は党の代表を続ける意向を示しているが、結党メンバーの一人は「小池代表への怒りが充満している。希望の党は小池代表の私党、わたしの党ではなくなる」と語っている。

 希望の党の当選者は民進党の前議員がほとんど。小池代表が求心力を維持できるか不透明。

 野党がしっかりしないと安倍政権は余裕が出てくる。安倍首相は今回、野党第一党が対決色の強い立憲民主党になったことに警戒感を持っている。だが、ある政権幹部は「とはいえ55議席しか持たない史上最小の野党第一党だ」とも話している。

 野党が政府・与党のチェック機能を果たす態勢を整えられるのか、今後の政治の行方を左右することになる。