衆院選から一夜あけた２３日、全議席が確定した。国会記者会館から青山和弘記者が伝える。

■与党の大勝について安倍首相の受け止め

　安倍首相は、解散当初は２０～３０議席程度は減らすことも覚悟していただけに、周辺には「予想以上の勝利だ」と語って、喜びが隠しきれない様子だ。安倍首相は、これまでの実績が信任されたとして来月１日にも発足する第４次安倍内閣では全閣僚を、原則、再任する方向。

　一方、野党第一党が今回、民進党よりもより対決色の強い立憲民主党に変わったことへの警戒感はあるが、ある政権幹部は「とはいえ５５議席しか持たない史上最小の野党第一党だ」との見方も示している。

　安倍首相は、憲法改正など様々なテーマで、今後、どの程度野党側の意見にも耳を傾けるのか、その姿勢が問われることになる。

■野党側は今後どういう動きになりそうか

　伸び悩んだ希望の党よりも、躍進した立憲民主党を軸に再編の動きが出てきそうだ。

　民進党の前原代表は２３日、当初予定していた民進党に残っている参議院議員の希望の党への合流方針を見直す考えを示した。

　民進党・前原代表「選挙前は希望の党への合流という意味での大きなかたまりでしたが、選挙の結果を受けて、いったん、それを見直して」

　また、無所属で当選した岡田元外相や野田前首相らも立憲民主党との連携を模索していく考え。

■一方、希望の党の小池代表は今もパリにいる

　希望の党は、小池代表が帰国する２５日に国会議員の代表を誰にするかなど党の体制などについて協議する方針。しかし、選挙結果を巡る小池代表の責任を問う声も上がっていて、分裂含みになる可能性もある。

　野党勢力の立て直しにはしばらく時間が掛かりそうだ。