中国共産党大会にあわせて、汚職の調査を行う党組織の幹部が１９日に会見し、習近平国家主席１期目の５年間で１５３万人を処分したと明らかにした。

　発表によると、汚職で処分された党員は幹部４４０人を含む１５３万７０００人で、５万８０００人が刑事処分に問われたとしている。

　また、分散していた汚職取り締まり部門を統合して来年発足する国家監察委員会について、党員だけでなく「公職者すべてが取り締まりの対象になる」と強調した。

　習主席は、共産党大会初日の演説でも大物幹部をトラに例え、「退治してきた」と述べ、腐敗撲滅を強化する考えを示している。

　このタイミングで処分人数を発表した背景には、習主席の１期目の実績を強調するとともに、権威を高める狙いもあるとみられる。