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与党“圧倒的優位”で選挙戦略に変化も?

2017年10月15日 20:09
与党“圧倒的優位”で選挙戦略に変化も?

 第48回衆議院選挙が公示されてから初めての日曜日を迎え、各党の党首は全国各地で支持を訴えた。今後の各党の戦略について国会記者会館の富田徹記者に聞く。

 各社の情勢調査で与党の圧倒的優位が伝えられる中、与党側はこの勢いを維持しようとしている。これに対し、野党は必死に追い上げている状況。

 日本テレビと読売新聞の情勢調査では、自民・公明両党で300議席をうかがう勢いなのに対して、希望の党は公示前の57議席を確保できるかどうかで、こうした情勢を踏まえて各党は戦略を練っている。

■これは、自民党にとってはうれしい調査結果では?
 むしろ、早く優勢が伝えられると逆効果だと警戒していて候補者のもとに「緊急通達」というタイトルの物々しい感じの指令が出た。この中では「勝利確実であるかのように報道されているが、現状は一瞬たりとも楽観を許さない」として引き締めをはかっている。

 また、安倍首相も安全運転に徹している。先の東京都議会選挙ではヤジに対して「こんな人たちに負けるわけにいかない」と気色ばんで批判を受けたが、今回はなるべく声を荒らげたりしないよう心がけているようだ。

 ある自民党議員は「ささいなミスで空気が一変するのが怖い」と話している。

■一方の希望の党・小池代表は?
 劣勢を意識してか、演説では安倍首相への批判のトーンを強めて反自民の票を取り込もうとしている。反自民の受け皿として立憲民主党が躍進するという情勢も伝えられる中、対決姿勢を鮮明にする戦略だ。

 ただ、選挙後を見据えた動きも表面化している。民進党の参議院から「民進党を軸にした再結集」を求める声が出たのに対し、前原代表が「有権者を愚弄(ぐろう)した話」と猛反発、火消しに追われた。

 希望の党の中からも「選挙後は野党再編だ」との声が出ていて、結果次第では再び混とんとする可能性がある。