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米艦隊が「航行の自由作戦」 中国は反発

2017年10月11日 21:35

 アメリカ軍の艦艇が中国が領有を主張する南シナ海の人工島の近くを航行したことがわかった。「航行の自由作戦」の一環とみられる。

 アメリカ海軍の当局者によると、ミサイル駆逐艦が南シナ海の西沙諸島で中国が領有を主張する人工島の近くを航行したという。中国による「度を超した海洋権益の主張に対抗するため」としていて、「航行の自由作戦」の一環とみられる。ただ、島から12カイリの中には入らなかったという。南シナ海の軍事化を進める中国をけん制する一方、北朝鮮への対応で中国のさらなる協力を引き出したいアメリカが一定の配慮も示した形。

 これに対して、中国外務省は11日の会見で「アメリカ側の行為は中国の法律と国際法に違反しており、断固として反対する」と述べ反発を示した。ただ、これまで「航行の自由作戦」に対して使った「強烈な不満を示す」という表現を今回は使わず、批判のトーンを弱めた形。来月にトランプ大統領が初めて中国を訪問するのを前に、対立を先鋭化させたくない思惑があるとみられる。