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カタルーニャ“独立宣言”見送りの理由は?

2017年10月11日 18:34

 観光地バルセロナを含むスペイン・カタルーニャ州。世界が注目する中、独立宣言は「数週間見送る」と発表された。

 カタルーニャ語で書かれた11日朝の新聞では、「独立に休止ボタンが押された」との見出しで、この先は見通せなくなったと伝えている。

■“独立宣言”見送りまでの経緯

 州議会は、1時間遅れて始まった。州政府はギリギリまで対応を協議していた。その結論が独立宣言のいったん見送りだった。

 カタルーニャ州政府・プチデモン首相「現在の状況を打開するため、独立賛成が多数を占めた住民投票の結果を数週間保留し、中央政府との対話を模索する」

 住民からは、落胆の声も上がった。

 独立派の市民「結局、独立宣言をするのかしないのか、よくわからない」「誰もが(独立宣言を)期待していた。ちょっと失望している」

■数週間見送りの意味は

 時間を稼ぎたいのだとみられる。一方的な独立宣言では国際社会の支持は見込めない。州内の企業も相次いで州の外への移転を表明していた。EU市場から閉め出される不安や「経済が不安定になる」という心配があるのだ。

 州政府は、自治権をしっかり獲得する交渉を続けたいところ。ただ、強硬姿勢の中央政府がどこまで応じるかは不透明だ。