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池上線“全線一日無料”そのワケは?

2017年10月10日 14:17
池上線“全線一日無料”そのワケは?

 9日、“東急池上線”全線で一日だけ乗り降りが無料になった。その背景には“池上線”の認知度の低さがある。

 東京・銀座にいた人に「東急池上線を知っていますか?」と聞いてみたところ、こんな声があがった。

 「知らないです」
 「知っているが、利用したことはないです」
 「今日初めて知りました」

 そんな状況を打開しようと、全線無料の日が設けられた。東急電鉄の平江さんは「池上線はなかなか来てもらえていないので、もっと来てほしい」とアピールする。

 東急池上線とは、五反田駅から蒲田駅まで15の駅を結ぶ路線。沿線には“池上本門寺”をはじめ、“戸越銀座商店街”や“洗足池”などの名所が点在する。

 東京南西部には他にも東急の路線がいくつかある。渋谷と横浜を結ぶ人気の“東横線”や、都心と神奈川の閑静な住宅街を結ぶ“田園都市線”に比べ、“池上線”は認知度や乗降客数が少ない。

 そもそも“池上線”は、巨大ターミナル駅への移動がしづらく、近くには同じ方向を走る別の路線があることなども認知度の低い要因の一つとなっている。

 10月9日のフリー乗車デーには、各駅の改札付近で無料パスを配布していた。普段は利用客がまばらな“洗足池駅”も、この日は電車に乗り切れないほどの人だかりができていた。

 これに合わせ、洗足池のボートは先着で無料になり、ボート乗り場には長蛇の列ができていた。

 平江さんは「より認知度を上げて住みたい街ランキングに入るような路線にしたい」と展望を語ってくれた。また「最終的には(沿線の)地価が上がるくらいまで行きたい」とも話していた。

 沿線に住む50代夫婦は、日本テレビの取材に対し、「フェイスブックの『いいね!』の記事で知り、無料パスを利用しました。これで池上線がブレークしてくれたらうれしい」と笑顔で語ってくれた。


【the SOCIAL viewより】