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国指定のがん拠点病院 免疫治療の議論開始

2017年10月4日 15:50

 質の高いがん治療などを提供するとして、国が指定している「がん診療連携拠点病院」で、国が承認していない免疫療法を提供すべきかどうか厚生労働省の専門家会議が議論を始めた。

 免疫療法は、手術や抗がん剤、放射線とは違う新たな治療法で、患者の免疫を高めることで、がん細胞を減らすもの。免疫療法には、新薬オプジーボなど、国の承認を受けている治療がある一方で、効果や安全性が確認されておらず、国の承認を受けていないものも多くある。

 厚労省の専門家会議では4日、こうした承認を受けていない免疫療法について議論し、がん患者の団体からは、「拠点病院は効果などが確認された科学的根拠がある治療のみを行ってほしい」などといった意見が出された。

 厚労省は、全国434のがん拠点病院で、承認を受けていない免疫療法がどのくらい行われているかなど実態調査を行い、今後、こうした免疫療法を拠点病院で提供すべきかどうかなど、来年春までに結論をまとめる方針。