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枝野氏、新党を結成「政権の暴走に歯止め」

2017年10月2日 21:24
枝野氏、新党を結成「政権の暴走に歯止め」

 民進党の枝野代表代行は、2日午後5時すぎから記者会見を開き、新党「立憲民主党」を結成することを発表した。

 枝野氏の発言は以下の通り。

      ◇

 私は、日本の国民の生活の安心、立憲主義、民主主義、自由な社会、それをしっかりと守っていくために、「立憲民主党」を結成することを決意を致しました。

 この場を借りて、皆さんにご報告をさせていただきますとともに、この「立憲民主党」をおつなぎいただいて、この総選挙で安倍政権の暴走に歯止めをかける、安倍政権をストップさせる、そのための大きな役割を果たす。そうした力を国民の皆さんに与えていただく、そんな戦いを進めてまいりたいという風に、皆さんにお呼びかけをしたいと思います。

     ◇

 日本の国民生活は、一億総中流と言われた時代から格差が拡大し、貧困が増大し、そのことによって社会が分断をされ、世界一安全と言われていた治安にまで、そして、お互いさまという言葉に象徴されていた人と人とのつながりが、どんどん壊れていってしまっています。

 近代国家の大前提である立憲主義が破壊をされ、法の支配すら脅かされています。みんなで議論をし納得をして物事を進めていくという民主主義がおろそかにされています。

 共謀罪に象徴される様に、自由な社会というものにもさまざまな危機が迫っています。こうした状況を変えていく責任・役割を果たしていかなければならない。そして、安心できる、当たり前のことだけれども立憲主義や法の支配が、民主主義が、自由が、その中で社会の構成員がみんなでお互いさまに支え合い、お互いに認め合える、そんな社会をつくっていかなければならない。そんな思いで私は24年、国会で仕事をしてまいりました。

 民主党から民進党へという流れの中で、志を同じくする多くの皆さんと議論をし、目指すべき社会像、理念、政策を積み重ねてまいりました。

 今般の総選挙を前にして、様々な提起がなされ、動きがございました。結論として残念ながら、希望の党の理念や政策というものは、私が、そして私たちが積み重ねてきた、私たちが目指す理念や政策の方向とは異なるものだと判断をせざるを得ません。政治家にとって理念や政策は、なにものにも代え難い、ゆずってはならない筋であります。

 そして、これまで、この総選挙を目指して地域の中で仲間の皆さんと協力しながら準備を進めてきた多くの仲間が、今回、どうしても選挙に出るなら無所属で出なさい。あるいは残念ながら、私から見れば理念や政策、私たちとは異なる政党から出なさい。そのことを余儀なくされています。

 結果的に、なによりも大事なことですが、様々なプロセスの中で、色々なご批判をいただきながらも、私たちの目指すべき社会のあり方、私たちの理念や政策の方向性について、期待をして応援をしていただいた皆さん、期待をしたいという思いを持ちながら見守ってきていただいた皆さんにとって、選択肢がないという、そんな状況になってしまっています。

 この間、多くの国民の皆さんから、枝野が立て、その選択肢をしっかりとつくれという激励をいただきました。選挙に備えてきたのに、残念ながらこのままでは戦えない、ともにつくり上げてきた理念・政策をかけて戦いたい、そうした仲間の皆さんからも、様々な期待の声をいただきました。

 私は、こうした声に応え、しっかりとした、これまで民主党から民進党へと積み重ねてきた理念と政策の方向性をさらにブラッシュアップしながら、国民の皆さんにお訴えをし、国民の皆さんの声を受け止める、そんな「立憲民主党」を結成することを決意をした次第であります。

 この場を借りて、多くの皆さんに、立憲民主党でともに衆議院選挙を戦うことを、お呼びかけをさせていただきます。

 選挙はもうまもなくです。残された時間は多くはありませんが、私たちは、国民の皆さんに自信を持って政策と理念を訴えて、その皆さんの期待にお応えをしていく決意であります。

 ぜひ、多くの仲間の皆さん、そして国民の皆さんのご理解とご支援をお願いを申し上げます。