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金氏、野菜農場を視察 国民配慮アピールか

2017年9月30日 14:12

 韓国メディアは、北朝鮮が兵器の製造施設から最近ミサイルを運び出したことが確認されたと伝えた。

 韓国の放送局KBSは、北朝鮮が最近、平壌の兵器研究所から複数のミサイルを運び出したことをアメリカと韓国の情報当局が確認したと伝えた。中距離弾道ミサイルの「火星12型」かICBM(=大陸間弾道ミサイル)の「火星14型」の可能性が高いとしている。

 北朝鮮は来月10日に朝鮮労働党の創建記念日を控えていて、米韓の軍当局はさらなる挑発を警戒し、監視体制を強化している。

 一方、アメリカなどによる制裁の被害を調査する北朝鮮の「制裁被害調査委員会」は、アメリカが26日に北朝鮮の銀行を制裁対象にしたことなどに対し、「住民の生存権を侵害する野蛮な犯罪行為」と反発。「対外経済関係を完全に遮断する卑劣な制裁・封鎖だ」と非難した。

 こうしたなか、30日付の労働新聞は、金正恩委員長が軍の野菜農場を視察したと伝えた。品種改良したトウモロコシや試験栽培した野菜を見て、「人民と軍人の野菜問題を解決する展望が開けた」と述べたという。制裁により経済が圧迫される中、国民生活への配慮をアピールする狙いがあるとみられる。