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住民投票へ…クルド人が独立求める“背景”

2017年9月22日 22:07

 イラク北部のクルド人自治区で今月25日、独立の是非を問う住民投票が行われる。クルド人が独立を求めるその背景には約30年前に起きたある出来事があった。

 クルド人自治区のハラブジャで21日、独立に賛成するよう呼びかける集会が行われた。クルド人は「国を持たない世界最大の民族」と呼ばれ、独立を悲願としてきた。

 一方で、長年迫害も受けていて、ハラブジャでは約30年前に当時のフセイン政権が行った化学兵器攻撃によって、5000人以上が犠牲になったと言われている。

 化学兵器攻撃で家族を亡くしたアブドゥルカーデルさん「フセイン(元大統領)からアバディ(首相)に変わっても。イラク政府は何も変わらない」

 クルド人のイラク政府への不信感は根強く、独立を求める理由の1つとなっている。今月25日の住民投票を前に、クルド人の独立志向とともに、こうした不信感もあらわになった形。