映画「マトリックス」で一躍有名になった「バレットタイム」という撮影技法。これは被写体の周りをぐるりと撮影しスローモーションで映し出すといった特殊な映像だ。

　本来なら複数のカメラを使用するなど高度な技術を要するが、３６０度撮影のカメラ「Ｉｎｓｔａ　３６０　ＯＮＥ」（税込４万２９９９円）は、わずか８２グラムながら、そんな映像が手軽に撮影できるビデオカメラだ。

　撮影方法はきわめてシンプル。カメラを起動し自撮り棒に取り付けてから、自分の頭の上をグルグル回すだけ。これだけの動作をしてからカメラをスマートフォンに装着すると、「バレットタイム」の映像を見ることができた。目立っていた自撮り棒は自動的に消失される。

　このカメラについて、製品の国内販売を担う株式会社ハコスコの代表取締役・藤井直敬さんは、「（撮影の）コツはゆっくり回すこと、慌てるとグルグル回しがちだが、ゆっくり回すとよりスローモーションになるのでいい感じになる」と撮影のポイントを話してくれた。「（バレットタイムはいままで）発想としてはあったが、誰でもできる形に統合されたのは初めて」という。

　撮影した映像はスマートフォンを通じてＳＮＳで簡単に共有できるのも、特徴のひとつだ。