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日露、北への制裁めぐり大きな歩み寄りなし

2017年9月7日 22:36

 ロシアのウラジオストクで7日午後、安倍首相とロシアのプーチン大統領による日露首脳会談が行われた。立場が異なる北朝鮮に対する制裁の強化については、大きな歩み寄りはみられなかった。

 安倍首相は、国連安全保障理事会での石油の禁輸を含む北朝鮮に対する新たな制裁決議の採択に協力を求める考えだったが、プーチン大統領は改めて否定的な考えを示した。

 プーチン大統領「朝鮮半島の核問題などの解決には、政治的・外交的方法が唯一の手段である。まず、全体的な緊張を緩和させ、その後、全ての当事者間で対話を成立させる必要がある」

 安倍首相は、「緊密に協力していくことで一致した」と述べたが、プーチン大統領は逆にガスの供給や鉄道の建設など、北朝鮮への経済協力を提案しており、具体的な歩み寄りはなかったものとみられる。

 安倍首相「私たちが協議を進めている四島における共同経済活動、昨年12月の長門での合意に基づき、今回、早期に取り組むプロジェクトとして5件の候補を特定しました」

 一方、安倍首相は、北方領土における共同経済活動では、海産物の養殖や温室野菜の栽培など5つの事業に絞り込んだことを明らかにし、実現への強い意欲を見せた。