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ロヒンギャ 約6万人バングラデシュに避難

2017年9月3日 18:43

 ミャンマーでイスラム教徒の少数民族ロヒンギャと治安部隊との衝突が続く中、国連は隣国のバングラデシュに避難した人たちが6万人近くに上っていることを明らかにした。

 バングラデシュとの国境に近いミャンマー西部のラカイン州では先月25日、ロヒンギャの武装集団が警察署や軍の施設などを襲撃したことをきっかけに治安部隊との間で衝突が起き激しさを増している。この状況を受けてミャンマー側から国境を越えてバングラデシュに避難するロヒンギャの人たちが増加しており、UNHCR(=国連難民高等弁務官事務所)は推計で5万8600人以上に上っていることを明らかにした。国境付近にはロヒンギャ数千人がとどまり続けているとの情報もあり、今後さらに増える可能性がある。

 ミャンマー軍によると、今回の衝突による死者はロヒンギャの武装勢力を中心に400人近くに上り、2600棟以上の住宅が焼失したという。国連のグテーレス事務総長は1日、この問題に関する声明で治安部隊による行き過ぎに深い懸念を示し、人道上の大惨事を回避するよう自制を促した。