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菅官房長官「水爆の可能性否定できない」

2017年9月3日 19:17
菅官房長官「水爆の可能性否定できない」

 核実験場のある北朝鮮北東部で3日午後、人工的な地震が観測された。国営テレビはICBM(=大陸間弾道ミサイル)に搭載する水爆の実験を行い成功したと伝えた。日本政府の対応について国会記者会館から青山和弘記者が伝える。

 政府は国家安全保障会議を2度開くなど対応に当たっている。防衛省幹部は「脅威は格段に高まっている」と危機感をあらわにしている。

 菅官房長官は3日午後、今回の核実験はエネルギーが大きく「水爆実験だった可能性は否定できない」と語っている。また安倍首相は3日午後に記者団の取材にこたえ「北朝鮮の暴挙をとめることができるかは国際社会の連携と連帯に掛かっている」と呼びかけた。

 政府は、衛星情報などから北朝鮮がいずれ核実験に踏み切るとみて警戒してきた。官邸関係者は先週、「核保有国は大体6回の核実験で核兵器の実用化に成功している。北朝鮮の次の核実験は大きな節目になる可能性が高い」と強く懸念していた。今回、北朝鮮が発表したように核兵器の小型化に成功したとすれば、アメリカはもちろん中国の対応にも変化が出てくる可能性もある。

 官邸関係者は「日本の安全が守れるよう、とにかく連携を密にしなければならない」と話していて、今後もあらゆるレベルで電話会談などが頻発する見通し。

 そうした中、安倍首相は3日朝もトランプ大統領と異例の1週間で3回目となる電話会談を行い、北朝鮮への圧力を強めていく方針で一致した。しかし、政府内にも「北朝鮮が核を放棄する道筋は見えない」との声がある。平和的な解決に導くために日本はどう対応すべきなのか。安倍首相にとって正念場が続くことになる。