胡弓（こきゅう）や三味線の哀調を帯びた音色に合わせ、菅笠（すげがさ）をかぶった男女が優雅に舞う「おわら風の盆」が１日から富山市で始まった。

　「おわら風の盆」は、立春から数えて二百十日のこの時期に、台風などの風を封じ、五穀豊穣を願う祭りとして江戸時代に始まったと言われている。

　おわらを受け継ぐ１１の町では、菅笠姿の男女が胡弓や三味線の哀調の調べと伸びやかな歌声にのせて、「町流し」など踊りを披露した。

　今年は２００６年以来となる金曜日から３日間の開催とあって、地元の観光協会は、去年の２４万人を上回る人出を見込んでいる。

　９月３日まで三日三晩、坂のまち・八尾はおわら一色に染まる。