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京大研究チーム「パーキンソン病治癒」前進

2017年8月31日 15:37
京大研究チーム「パーキンソン病治癒」前進

 iPS細胞を使ってパーキンソン病の治療を目指す京都大学の研究チームが、サルを使った実験でも成功したと発表した。ヒトに近いサルでの成功により世界初の「パーキンソン病の治癒」に大きな前進。

 京都大学によると、パーキンソン病は手足の震えや筋肉がこわばるといった症状がでる難病で、国内に約16万人の患者がいるとされている。

 この病気は、脳内にある「ドーパミン神経細胞」と呼ばれる細胞が減少することで発症する。

 研究グループはヒトのiPS細胞から作製された神経細胞をパーキンソン病のサルの脳に移植したところ、症状が軽減されたことを確認した。移植後、2年経過しても脳で腫瘍が形成されることはなく、移植した細胞が長期にわたって機能することが確認されたという。

 研究グループは今後、国などに申請を行い、来年度中にパーキンソン病患者の脳に細胞を移植する「治験」を実施したい考え。