大阪の学校法人「森友学園」に国有地が格安で売却された問題。民進党は党の会合で、国が事前に売却額の想定を学園側に伝えていたとされる音声データを公開し、財務省側の国会答弁は虚偽だったのでないかと追及した。

　民進党が公開した音声データは、逮捕された籠池前理事長夫妻と近畿財務局の担当者らによる去年５月の面談の内容を録音したとされるもの。

　籠池氏とされる人物「１億３０００がうんぬんというものよりも、やっぱりグーンと下げていかなあかんよ」

　近畿財務局の担当者とされる人物「売り払い価格、まあ有益費で立て替えていただいたんですけれども、国でお支払いした金額、この部分よりもさらに低くなるというのはちょっと」

　音声データによると籠池氏がタダに近い形での払い下げを要求したのに対して、近畿財務局の担当者は、国側が土壌改良工事に支払った１億３０００万円よりは安くできないと理解を求めている。

　財務省の佐川前理財局長は今年２月に国会で、「国側が事前に価格を設定して、学園側と交渉するということはない」などと答弁している。民進党は会合でこの答弁が虚偽だったのではないかと追及したが、財務省は「捜査への影響を懸念し、差し控える」などと述べるにとどまった。