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韓国・文大統領「北に報復能力見せつける」

2017年8月29日 17:13

 北朝鮮が29日朝、弾道ミサイルを発射し、北海道上空を通過したのち太平洋に落下した。韓国では、発射直後に文在寅大統領が「北朝鮮に対し、強力な報復能力を見せつけるよう」との指示を出した。

 これを受け、韓国軍は29日午前9時半ごろ、韓国北東部の江原道でF15戦闘機4機が1トンの爆弾8発を投下する爆撃訓練を行った。指揮官は、「北朝鮮が核とミサイルで韓国国民と米韓同盟の安全を威嚇するならば、強力な打撃能力で北朝鮮政権の指導部を殲滅(せんめつ)する」と、強くけん制した。

 北朝鮮の狙いについて、韓国軍の関係者はまず、31日まで行われるアメリカと韓国の合同軍事演習への反発を挙げている。さらに、朝鮮半島の有事の際にアメリカ軍が追加の兵力を送り込む拠点となる日本やグアムの米軍基地への攻撃能力を示す狙いもあったとみている。

 韓国大統領府の高官は、アメリカの戦略兵器の展開についても「検討している」と述べていて、B1戦略爆撃機などが朝鮮半島上空に展開すれば、緊張がさらに高まる恐れもある。