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北朝鮮の核開発早いテンポで進む~IAEA

2017年8月26日 18:35

 IAEA(=国際原子力機関)の天野事務局長は25日、北朝鮮の核開発が早いテンポで進んでいる点を指摘する報告書を出した。

 北朝鮮は去年、2度の核実験を行っているが、並行して原子炉を再稼働させており、報告書では衛星写真の分析から、去年、規模が2倍になったウラン濃縮工場脇に新たな関連施設が作られたことを新たな進展として伝えている。

 また、核爆弾の材料になるプルトニウムを摘出する施設は今年は動きがないものの、過去のパターンから、年内にプルトニウム取り出し作業が再開されるとの見通しを示し、天野氏は、開発の加速化に対して去年よりも厳しい口調で「非常に深刻な懸念」を表明した。IAEAは2009年に査察官が追放されて以来、北朝鮮で検証活動が出来ない状態が続いているが、開発のペースが早まっていることに対して、今月、査察局内に北朝鮮チームを立ち上げ、衛星写真の分析能力を高めるなど北朝鮮への監視体制を強めることを決定したことも報告された。

 イランの核問題でも専任チームが出来たが、北朝鮮で同様のチームが出来るのは初めて。