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北ミサイル発射 狙いは?失敗か、意図的か

2017年8月26日 12:23

 アメリカ太平洋軍などによると、北朝鮮が日本時間の26日朝、日本海に向けて3発の短距離弾道ミサイルを発射した。いずれも失敗したと分析している。北朝鮮の狙いについてソウルから藤田賢治記者が伝える。

 25日の北朝鮮の記念日「先軍節」にあわせた発射に警戒が高まっていたが、北朝鮮は一夜あけた26日朝、発射に踏み切った。弾道ミサイルの発射は1か月ぶり。

 発射は、現在、韓国で行われているアメリカ軍と韓国軍の合同演習への反発を示す狙いがあるとみられる。開発中のICBM(=大陸間弾道ミサイル)などでなく、すでに実戦配備済みの短距離弾道ミサイルであれば、北朝鮮は反発する姿勢は示しながらも、実際の行動としては抑制的なものに抑えたといえる。

 ただ、実戦配備済みのミサイルであれば、なぜ失敗したのかが疑問。韓国の専門家は「開発中の新型を複数同時に撃つことは考えにくい」「今回250キロ飛んでいるものもあり、失敗とは言い切れない」とし、また別の専門家は意図的にミサイルを爆発させた可能性も否定できないとしている。

 また、26日の労働新聞は、金正恩委員長が韓国の島を占領する想定で行われた軍の特殊部隊の訓練を視察したと伝えている。視察は25日とみられ、金委員長は「ソウルを一気に占領し、韓国を平定する考えを持たなくてはいけない」と述べ、対決姿勢を強調している。