３年前、香港で学生たちが民主的な選挙を求めた「雨傘運動」と呼ばれるデモをめぐり、当時の学生団体のリーダーらに実刑判決が言い渡されたことを受け、市民ら約２万人が、判決に抗議する大規模なデモを行った。

　香港では３年前、民主的な選挙を求める学生たちが「雨傘運動」と呼ばれるデモを起こし、司法当局は、学生団体のリーダーだった黄之鋒氏ら３人について、当時、香港政府の庁舎前の広場を違法に占拠し、集会を行ったとして起訴。今月、高等裁判所にあたる、香港の高等法院は、黄氏らに懲役６か月から８か月の実刑判決を言い渡した。

　この判決に対し２０日、香港市民ら２万人以上が抗議の大規模デモを行い、すでに収監された黄氏ら３人を釈放するよう求めた。

　主催団体は、多くの市民がデモに参加したことを受け、「香港政府と中国政府が、厳しく処罰することで、市民の政治参加を妨害しようという試みは失敗した」などとコメントし、３年たった今、刑事罰を求める中国政府や香港政府の姿勢を批判した。

　「雨傘運動」をめぐっては、参加を呼びかけた大学教授ら、当時の関係者が次々に起訴される事態となっている。