×

トランプ氏 対北強硬発言、打ち合わせせず

2017年8月11日 12:28

 アメリカと北朝鮮が互いにけん制を強める中、アメリカのトランプ大統領は10日、「北朝鮮がグアムに何かすれば誰も見たことのないことが起こる」と述べ、改めて強く警告した。

 トランプ大統領は10日、安全保障会議を開き、その後の記者会見で北朝鮮のグアム周辺への弾道ミサイル発射計画について警告した。

 トランプ大統領「金正恩委員長がグアムに何をするのか様子を見よう。グアムに何かすれば、誰も見たことのない出来事が北朝鮮で起きることになる。私がいれば彼は野放しにはならない。長い間そうだったが、もうそうはならない」

 トランプ大統領はこれまでも、「北朝鮮がアメリカを脅すなら、炎と激しい怒りを目の当たりにする」などと強硬な発言をしているが、ティラーソン国務長官は「差し迫った脅威はなく、大統領は防衛能力を強調しただけ」と述べるなど抑制的。

 アメリカ国内ではメディア各社が連日北朝鮮問題を大々的に報じて関心が高まる一方で、トランプ大統領が事前の打ち合わせがないままに強硬発言をしたこともわかり、政権内の連携不足も指摘されている。

 こうした中、アメリカ議会の民主党議員約60人が10日、連名でティラーソン国務長官に書簡を送り、トランプ大統領の北朝鮮への強硬な発言を自制させるよう求めた。書簡では「トランプ大統領の発言は北朝鮮との緊張をあおり核戦争の不安を高めた」などと強い懸念を示し、発言は無責任で危険だと指摘している。