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検疫探知犬が活躍!禁止食品の持ち込み防げ

2017年8月11日 18:04
検疫探知犬が活躍!禁止食品の持ち込み防げ

 夏休みに入り、多くの外国人旅行者が日本を訪れるこの時期、本来は禁止されている動物の肉などの国内への持ち込みが後をたたない。こうした中、特別に訓練された犬が、水際での摘発に活躍している。

■日本に入国する際に動物の肉や果物類を持ち込む事は禁止されていることを知っているか、外国人観光客に聞いてみると知らない観光客もいた。

■実は動物の肉や卵、果物などの日本への持ち込みは法律で禁止されている。これは日本でも猛威をふるった口蹄疫(こうていえき)や、鳥インフルエンザのウイルスのほか、害虫などが食べ物に付着している可能性があるからだ。

■羽田空港の検疫所では多くの食品が没収されていた。今年に入って、1日で約300キロを没収した日もあるなど、訪日外国人の増加とともに没収量も増える傾向にあるという。

■こうした中、水際での摘発に活躍している犬たちがいる。「検疫探知犬」と呼ばれ、羽田空港には4匹配備されている。

■探知犬のダブ君はターゲットを探して手荷物受取所にやってきた。すると早速、何かを見つけたようだ。荷物の横に座るのは食べ物を発見した時の合図。鞄の持ち主は中国人の女性。持ち込みが禁止されている「果物」と「卵」を持ち込んでいた。

■中には肉などを所持している事をなかなか認めない人もいる。台湾から来た女性の荷物の中から、次々と動物の「肉」が出てきた。しかし悪びれる様子はまったくない。袋には「肉」の表記が。しかし女性はあくまで持ち込みが禁止されていない「魚」だと主張する。結局、成分表示がないため、疑いのあるものは持ち込めないとしてこの食品も没収となった。

■取材した2日間で、没収物は合計130キロ以上もあった。動物検疫所 羽田空港支所の角田次長は「探知犬とも協力して日本に伝染病が入らないように全力を尽くしたいと思います」と話す。東京オリンピックなどを控え旅行客が増える中で、国は今後も探知犬による取り締まりを強化する方針だ。