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国連安保理 北への新たな制裁決議案を採択

2017年8月6日 7:10

 北朝鮮が2度にわたりICBM(=大陸間弾道ミサイル)を発射したことを受け、国連の安全保障理事会は5日、石炭や鉄などの輸出を全面的に禁止することを柱とする新たな制裁決議案を採択した。

 安保理はこれまでに比べればスピード感をもった対応となった。ある外務省関係者は、ミサイルの射程が伸び多くの国が自分の国への脅威として捉え始めた結果だと話している。

 新たな制裁決議は北朝鮮の石炭、鉄、鉛、海産物の輸出を全面的に禁止することが柱。鉛、海産物は新たに加わり、石炭、鉄は例外規定を外し全面禁止となった。この制裁で北朝鮮の輸出の約3分の1が禁止対象になるという。

 アメリカ・ヘイリー国連大使「この決議は北朝鮮に対するかつてない厳しい経済制裁となる」

 制裁に慎重姿勢だったロシアも対話が大事としながらも「ミサイルは脅威で周辺国の気持ちを理解する」と賛成した。国連関係者は「確実に実施されればミサイル開発の資金源を相当断つ効果がある」と話している。

 今後の焦点は制裁の「抜け道」を作らないこと。特に北朝鮮の最大の貿易相手国の中国が確実に制裁を実行するかが鍵を握る。