安倍首相は内閣改造に踏みきり、第三次安倍再々改造内閣が３日夕方に発足する。

　安倍首相は挙党態勢をアピールするため、これまで政権と一定の距離を置いてきた野田聖子元総務会長（５６）を総務相に起用する方針を固めた。また、岸田外相の後任には河野洋平元衆議院議長を父に持つ河野太郎前国家公安委員長（５４）が内定した。

　稲田前大臣の辞任を受けて焦点となっていた防衛相については、日報問題で混乱した組織を立て直すため、小野寺五典元防衛相（５７）を再び起用する。

　また加計学園の問題を抱える文部科学相には、答弁の安定した政策通として知られる林芳正元農水相（５６）が内定した。加藤勝信１億総活躍担当相（６１）は厚生労働相として閣内に残留する。

　一方、安倍首相は「政権の骨格は維持する」として菅官房長官や麻生財務相ら５閣僚が留任する。安定感と経験を重視した布陣になっていて、女性閣僚は２人、初入閣は６人にとどまっている。初入閣では農林水産相に当選３回の斎藤健農水副大臣（５８）が抜てきされた。

■第３次安倍再々改造内閣（すでに固まっている顔ぶれ）

首相：安倍晋三
副総理・財務相：麻生太郎（留任）
総務相：野田聖子
法相：上川陽子
外相：河野太郎
文科相：林芳正
厚労相：加藤勝信
農水相：斎藤健（初入閣）
経産相：世耕弘成（留任）
国交相：石井啓一（留任）
環境相：中川雅治（初入閣）
防衛相：小野寺五典
官房長官：菅義偉（留任）
復興相：吉野正芳（留任）
国家公安委員長：小此木八郎（初入閣）
沖縄・北方相：江崎鉄磨（初入閣）
経済再生相：茂木敏充
１億総活躍相：松山政司（初入閣）
地方創生相：梶山弘志（初入閣）
五輪相：鈴木俊一