ネットで話題の言葉を取り上げ、そのウラ側を探っていく「ホットワード」。今回のテーマは「ネコノミクス」。

　ここ数年、ネコブームが過熱しています。「ペットフード協会」の調査によると、日本で飼われているネコの数は今や１０００万匹に迫る勢いとなっています。

　そんなネコブームにあやかって、様々なネコグッズやサービスが登場し、ネコによる経済効果「ネコノミクス」が拡大しています。そこで、今回は「ネコノミクス」最前線を紹介します。

　かわいいネコを、さらにかわいくするグッズです。おもちゃメーカー「奇譚（きたん）クラブ」が作った「ねこのかぶりもの」。これをかぶることで、かわいいネコが生き物などに変身、ネコ好きにはたまらない商品なんです。

　「ねこのかぶりもの」は、カプセルのおもちゃとしてシリーズになっていて、これまでに２００万個以上販売されている大ヒット商品なんです。

　こんなグッズもあります。福岡市の「スタッフ」という会社が作っているペット用の鎧（よろい）。かわいいネコがりりしく変身できるとあって、こちらもネコ好きには、たまらない商品なんです。

　鎧は重そうに見えますが、「発泡樹脂」素材を使っているため、軽くて柔らかく、ネコの動きを妨げない作りになっています。この鎧は「おみやげグランプリ２０１７」で「エンターテインメント賞」を受賞したことから注目され、特に海外からの問い合わせが多く来ているそうです。

　ところが、鎧は手作りのため生産が追いつかず、うれしい悲鳴となっているそうです。

　夏にネコが快適に過ごせるグッズもあります。ペット用品などを製造しているマルカンの「ひんやり、クール猫鍋」です。

　「猫鍋」は、鍋の中で身を丸くなっているネコのことで、写真集が発売されるほどの人気です。しかし、普通の鍋では夏場を過ごすのは難しいため、このクール猫鍋が作られました。

　クール猫鍋は、放熱効果が高いアルミでできているので、ネコちゃんは夏を涼しく過ごすことができます。

　さらに、こんなサービスまで登場しました。ネコ専用のコールセンター「ニャンとも　あんしんサービスセンター」です。

　これはアニコム損害保険がネコの飼い主向けサービスを強化するために始めたサービスで、健康や保険に関することからネコに関する雑談までよりすぐりのネコ好きオペレーターが親身に対応します。

　なぜ、損害保険会社がネコ専用のコールセンターを始めたのでしょうか。犬は散歩などで飼い主同士の交流が図りやすいですが、ネコはこうした機会が少ないため飼い主同士の交流が図れず、情報を共有することが難しいそうです。

　そこでネコ好きの社員が声をあげてプロジェクトを立ち上げ、このサービスを始めました。

　もちろんコールセンターのオペレーターが「全員ネコ好き！」なので、ネコ好き同士で話に花が咲いてしまっても大丈夫だそうです。

　今回、取材すると、ネコに関するグッズは、どの商品も予想以上の売れ行きということで、「ネコノミクス」経済効果はまだまだ続きそうです。（解説：コンテンツ開発班　小林整司編集長）