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前川氏の「加計ありき」に「虚構」と反論も

2017年7月10日 14:26
前川氏の「加計ありき」に「虚構」と反論も

 国会では加計学園の問題をめぐる閉会中審査が行われている。参考人として出席している前川・前文部科学事務次官は、獣医学部の開設は加計学園ありきで進められたとの認識を示した。

 前川・前次官は加計学園は獣医学部新設の4条件を満たしていないとの主張に対し「有効な反論がないまま開設が決定された」として「非常に不公平だ」と指摘した。

 共産党・宮本議員「この問題で文部科学省の行政がゆがめられたというのは、どういうことなのか」

 前川・前文科事務次官「初めから加計学園に決まっている。加計学園に決まるようにプロセスを進めてきたというふうに見えるわけです。文部科学省は、この(獣医学部新設の)4条件を満たしていないと主張していたわけですが、それに対して有効な反論がないまま決定されていると、この点についても非常に不公平であり、また、国民の目からよく見えないところで決定が行われている不明朗さがあるというふうに思っております」

 一方、同じく参考人として出席した国家戦略特区ワーキンググループの民間委員は「加計学園ありきという指摘は全くの虚構だ」と反論した。

 国家戦略特区ワーキンググループ・原委員「加計ありきなどという指摘は全くの虚構であることは、公開されている議事録を見ていただければ、すぐにわかることではないかと思います。政府として、従来のゆがみを正すための取り組みを進めたと認識しております」

 また、宮本議員は前川氏に対して、安倍首相が今後、「2校でも3校でもどんどん獣医学部の新設を認めていきたい」と述べたことについて見解をただした。前川氏は「卒業生が出るまで6年かかる上、研究者の養成ということならさらに数年を要する」として「少なくとも10年程度は2校目3校目の議論はできないのではないか」と述べた。