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獣医学部開設「官邸意向強く働いた」前川氏

2017年7月10日 12:38
獣医学部開設「官邸意向強く働いた」前川氏

 国会では、10日朝から加計学園の問題をめぐる閉会中審査が行われている。参考人として出席している前川・前文部科学事務次官は、獣医学部開設に向けて首相官邸の意向が強く働いたとの認識を示した。

 前川氏は獣医学部の開設に向けて萩生田副長官や和泉首相補佐官など「総理官邸の動きがあった」と述べた。

 民進党・福島伸享議員「前川さんとして官邸・総理がどのように関わっていると認識されていたのか、そのことについてご説明をお願いいたします」

 前川氏「結局、萩生田副長官が実質的な農水省の参画が得られないまま(平成)30年4月開学のために早く手続きを進めるようにと、こういうことになってるわけでございまして、私といたしましては内閣府がこの仕事を進めるに当たりましては、その背景に官邸の動きがあったと思っております。その中でも私が直接指示を受けました和泉総理補佐官が様々な動きをしておられたということは明らかであるというふうに思っている次第でございます」

 一方、文科省側は、「萩生田副長官から何らかの指示を受けた記憶はない」と述べ、官邸側からの働きかけを否定した。また、文科省の調査では見つからないとされた「10月7日 萩生田副長官発言概要」という文書について前川氏は改めて「事務次官在職中に目にした文書に間違いない」と述べた。

 しかし、萩生田副長官は、この文書に記載されている、加計学園をめぐり文科省に行ったとされる指示について「発言をした記憶はない」と述べた上で、文書の隠ぺいを指示したこともないと反論した。

 また、共産党の宮本議員が前川氏の言う「行政が、ゆがめられたというのはどういうことか」とただしたのに対して前川氏は「初めから加計学園に決まっていたように見える」と述べた。