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宗像・沖ノ島 全8資産で世界遺産登録決定

2017年7月9日 23:47

 福岡県の「宗像・沖ノ島と関連遺産群」が、一括して世界文化遺産に登録されることが決まった。

 ユネスコの世界遺産委員会は9日、「宗像・沖ノ島と関連遺産群」について、日本政府が推薦した8つの構成資産すべてを世界文化遺産に登録することを決めた。

 審議の行方を見守っていた地元・福岡県宗像市では、神社関係者や市民から歓声があがった。

 宗像大社・権禰宜 大塚宗延さん「まさか全部登録されると思ってもみなかったので、神さまが守ってくれたと感じました」

 「宗像・沖ノ島と関連遺産群」は、朝鮮半島などとの海上交流が盛んだった4世紀から9世紀にかけ、「神宿る島」沖ノ島を崇拝し、航海の安全を祈る大規模な祭祀(さいし)が行われたことなどを示すもの。沖ノ島は現代まで「女人禁制」の信仰が続き、千年以上たった今も、当時の姿が手つかずで残されている。

 ユネスコの諮問機関は、九州本土にある神社など4つの構成資産は除外するよう勧告していたが、審議では「信仰が古代から現在まで続いていることを理解するには、8つの資産全てが必要だ」と評価され、日本側の要望通り、逆転で、全て登録されることになった。

 日本の世界遺産は、これで21件となる。