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豪雨:柿の木100本流される…農業被害も

2017年7月8日 17:58
豪雨:柿の木100本流される…農業被害も

 8日、記録的豪雨から4日目を迎えた被災地の表情。観測史上最大の雨量を記録した福岡・朝倉市の東部、旧杷木町の松末地区。住宅は基礎部分までえぐられ、水の流れがいかに激しかったかを物語っている。この地区では土砂崩れや川の氾濫で大量の土砂や流木が流れ込み、いまだ車が通れない状態。

 人の背よりも高くまで積み上がった流木の横を荷物を持って徒歩で進む業者。止まった電気や水道の復旧作業は少しずつ進められている。救助活動は終わったものの、重機が入れないため本格的な復旧作業には取りかかれず、被災した住民自らが地道な片づけに取り組むしかない状態が続いている。

 被災地では、農業にも大きな被害がでている。朝倉市杷木志波で果樹園を営む宿里嘉信さん(71)は、この場所で柿を育てていたが、今回の豪雨で川が氾濫し、100本以上あった柿の木がほぼ全て流されてしまった。

 宿里さん「(収穫を)楽しみにしていたら流された。1本もない。悔やんでも仕方ないのであきらめた。もうどうしようもない、こうなったら…」

 実が大きくなり始めた矢先に突然、果樹園を襲った豪雨。その変わり果てた姿にやりきれない思いがつのる。

 福岡・東峰村の小石原地区では、主要道路の国道211号が豪雨の影響で崩落したほか、この反対側では土砂崩れも発生し、地区が南北に分断されている。8日朝は国土交通省の職員がドローンを使って被害状況を確認していた。また、この地区では現在も停電と断水が続いている。