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稲田大臣発言に野党「常識外」「即刻辞任」

2017年6月28日 11:56
稲田大臣発言に野党「常識外」「即刻辞任」

 稲田防衛相が27日夜、東京都議会選挙の自民党候補の応援演説で「防衛省・自衛隊としてもお願いしたい」と発言した問題で、野党側は稲田防衛相の辞任を求めている。国会記者会館から富田徹記者が伝える。

 野党側は、稲田防衛相の発言は「自衛隊の政治利用に当たる常識外れの発言だ」などと批判を強めていて、政権側は火消しに追われている。

 稲田防衛相は27日夜、東京・板橋区で行った自民党候補の応援演説で「防衛省・自衛隊としてもお願いしたい」と支持を呼びかけた。これに対して野党側から自衛隊員の政治的行為を制限した自衛隊法に抵触する可能性があるとの指摘が出ると、稲田防衛相は27日夜の内に発言を撤回した。一方で大臣辞任は否定している。

 Q:(きのうの会見で)謝罪はありませんでしたが謝罪のお考えというのは?
 「きのうお話をいたしました通りです」

 しかし、野党側は稲田防衛相の辞任を求め、批判を強めている。

 民進党・蓮舫代表「撤回しても一度言ったことは取り戻せません。これは完全にアウトだと思います。ちょっと常識外の発言です。即刻辞任すべきだと思います」

 一方、菅官房長官は会見で、辞任の必要はないとの認識を示した。また首相周辺は、「稲田大臣は自衛隊に政治活動を促したわけではないから問題ない」と強調している。しかし、自民党内からも「発言的にはアウトだ」との声も出ているほか、「五月雨式に問題が出て本当に痛い」などと都議選を4日後に控えて深刻な受け止めが広がっている。