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米テーマパークで増える“映画の世界”体験

2017年6月23日 14:02

 日本人観光客にも人気のアメリカのテーマパークに、新しいアトラクションが登場した。テーマは「映画の世界の体験」。いま、こうしたアトラクションが増えている。

 日本人観光客も多く訪れるカリフォルニア州アナハイムのディズニーランドに先月25日、新しいアトラクションがオープンした。アトラクションの高さは55メートル、テーマは「映画の世界の体験」だ。

 テーマとなった映画は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」。宇宙人に誘拐された男性とその仲間たちが、題名通り「銀河の守護神」になって様々な敵と戦うストーリーで、アメリカはもちろん日本でも人気の映画。

 アトラクションは、映画の主人公が捕らわれた要塞をイメージしている。来場者が乗り物に乗り、垂直に上昇したり落下したりして主人公を要塞(ようさい)から助け出す設定で、まさに映画の世界に浸りながらスリルを楽しむ2分間だ。

 一般公開された先月27日には、入場までに5時間待ちとなる人気ぶりだった。

 ディズニーランドのミルナ・ブランヒューズさん「私たちの目標は、すでに見た映画の世界に没頭してもらうことです。映画の世界をここで体験して、喜んでもらえると確信しています」

 ディズニーランドは既に、人気映画「スター・ウォーズ」を再現したアトラクション「スター・ツアーズ」を導入している。さらに2019年には、カリフォルニア州とフロリダ州にあるディズニーランドを拡張し、新たに「スター・ウォーズ・ランド」がオープンする。

 映画を題材にしたアトラクションが増えていることについて、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のサンジャイ・スード教授は「ディズニーは、映画制作会社ピクサーやマーベル、ルーカスフィルムを買収してきた。ヒット映画を毎年のように提供できる。ディズニーはヒット作品を映画にして、さらにテーマパークにも導入する方向に進んでいる」と話す。

 一方、日本人観光客に人気の「ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド」。目玉のアトラクションの1つが映画「ハリー・ポッター」を題材にしたお城だが、今年11月からプロジェクション・マッピングの技術を使った光の特別ショーを行うと発表、クリスマスシーズンの集客アップを狙っている。

 相乗効果でファンの拡大を目指そうというテーマパークと映画の融合は今後、さらに進んでいきそうだ。