原子力機構 13年前も袋膨らむ現象
JAEA(=日本原子力研究開発機構)の研究所で、核燃料物質を包んだビニール袋が膨らんで破裂し、作業員が被ばくした事故で、JAEAは13年前にも、核燃料物質を入れたビニール袋が膨らむ現象を確認していたことを明らかにした。
この事故は、茨城県の日本原子力研究開発機構の研究所で、作業員が点検のために容器をあけようとしたところ、核燃料の容器を包んでいたビニール袋が膨らんで破裂し、核燃料が飛散したもの。
JAEAは13日夜に記者会見し、核燃料を包んだビニール袋が膨らむ現象が13年前にも別の施設で確認されていたことを明らかにした。
しかし当時、JAEAでは事実関係を内部に共有するだけでビニール袋が膨らんだ原因を調べず、対策も講じていなかったという。
また、今回被ばくした作業員たちが、過去のこの事例を認識していたかどうかも確認できていないという。
一方で、被ばくの治療を受けていた作業員5人が退院した。再検査の結果、体内からプルトニウムは検出されず、今後は外来で検査を続けていくことにしている。