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サウジなど中東5か国、カタールと国交断絶

2017年6月6日 3:17

 中東のサウジアラビア、エジプトなど5か国が5日、同じ中東のカタールとの国交断絶を発表した。

 国交断絶を発表したのは、サウジアラビア、エジプト、アラブ首長国連邦、バーレーン、イエメンの5か国。国交断絶の理由については、カタールが「ムスリム同胞団」などテロ組織を支援していると主張していて、「国の安全を守るため」だとしている。

 その上で、各国は飛行機や船などの交通を遮断。駐在するカタールの外交使節に国外退去を求めている。

 一方、カタール外務省は「不当な措置で、根拠のない主張に基づいている」と反発している。

 今回の発表の背景には、イスラム教スンニ派の大国サウジアラビアとシーア派の大国イランの対立がある。現地メディアなどによると、国交断絶の発端は2週間ほど前にカタールの国家元首であるタミム首長がイランとの関係改善を求め、サウジアラビアを批判したと報じられたことにあるとみられている。

 カタール政府は発言を否定したが、イランと対立するサウジアラビアなど湾岸諸国とカタールとの間で、亀裂が深まっていた。

 中東に新たな火種が生まれた形で、懸念が広がっている。