イギリス・ロンドン中心部の橋などで７人が死亡、４８人がケガをしたテロ事件で、イギリスのメディアは、実行犯の主犯格が２７歳のパキスタン出身の男だと報じた。ロンドンから亀甲博行記者が伝える。

　ロンドン警視庁は、これまでに実行犯３人の身元を特定したと示唆しているが、イギリスの複数のメディアは警察の話として実行犯の１人が２７歳のパキスタン出身の男だと報じた。このうち「ミラー」紙は、この男が主犯格だと伝えている。

　警察はこれまでに実行犯３人の関係先として東ロンドンなど６か所を家宅捜索し、男女１０人以上を拘束した。地元メディアによると、捜索を受けたアパートにこのパキスタン出身とされる男が妻と子供２人とともに住んでいたという。近所の住民はこの男について、ここ数年間で過激化したと話している。また、インターネットで過激主義に関する映像を見ていたほか、近所の子供を過激派組織「イスラム国」に勧誘していて、住民が２度、警察に通報していたという。

　一方、「イスラム国」系の通信社「アーマク通信」は４日、事件は「イスラム国」の戦闘員による犯行だと伝えた。ただ、犯行のくわしい状況など詳細には触れておらず、警察が背後関係の解明などについて調べを進めている。