“米大使館のエルサレム移転”公約を先送り
アメリカのトランプ政権は1日、イスラエルにあるアメリカ大使館を現在のテルアビブからエルサレムに移転するとした公約を、先送りすると発表した。
エルサレムはユダヤ教、イスラム教、キリスト教の聖地で、イスラエルとパレスチナが帰属を争っている。イスラエルはエルサレムを首都と主張しているが、国際社会は認めていない。
トランプ大統領はこれまでイスラエル寄りの立場を示し、大使館のエルサレム移転を公約にしていた。しかし、1日に声明を発表し、イスラエルとパレスチナの和平交渉を成功させる機会を最大限に生かすため、移転を当面、先送りすると発表した。
これに対し、イスラエル首相府は「落胆した」としながらも、「将来的に大使館を移転したいという大統領の姿勢に感謝している」とした。
一方、パレスチナ側は「和平の可能性を高める重要かつ前向きな一歩だ」と歓迎の意向を示した。